土門拳や森山大道にも影響を与えたという昭和の新興写真家、安井仲治。
1942年に38歳で亡くなるんだけれど、最晩年の作品に日本に亡命してきたユダヤ人を撮影した作品がある。
そのときに一緒に撮影をしていたのが写真仲間だったのが手塚粲(手塚治虫の父親)で、当時12歳だった手塚治虫本人も一緒について行ったらしい。
それから50年後に描かれた手塚治虫の最晩年の作品「アドルフに告ぐ」は、ヒトラーが実はユダヤ人だったという物語。
手塚治虫が安井仲治に連れられて行ったこのときの体験が影響しているんじゃないかと思うと、事実が壮大な大河ドラマのように思える。